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新しく作ったページを、AIが知らないと言う。原因は「行き方が無い」ことだった

実務・手順

2026-08-09 / 凪WORKS

「先月あたらしく作ったページのことを、ChatGPTに聞いても知らないと言われる」。相談の場で、ときどきこの話が出る。ページは公開している。URLを直接渡せば、AIはちゃんと読んで要約もしてくれる。それなのに、事務所名や業種で尋ねると、そのページの存在にまるで触れない。

考えられる原因はいくつもあるが、確かめる順番として最初に来るものが一つある。そのページに、行き方があるかどうかである。

AIが自社のページを知る道は、大きく三つに分かれる。ひとつは検索エンジンの索引を経由する道で、ChatGPTやPerplexityは回答を作るときに検索結果を下敷きにすることが多い。ふたつめは、AI各社のクローラーが自分で巡回して読み取る道。みっつめは、その場でURLを渡されて読む道である。三つ目は確実に届くが、こちらから渡さないと始まらない。日々の集客に効くのは前の二つで、この二つには共通の前提がある。機械が、そのページまで自力で辿り着けることだ。

機械の辿り方は二通りしかない。すでに知っているページからリンクを辿るか、sitemap.xml に書かれた住所の一覧を読むか。どちらにも載っていないページは、ファイルとして存在していても、道の通っていない土地に建った家に近い。URLを直接打てば開くので、作った本人にはちゃんと見えている。だから、気づきにくい。こうしたページを、業界では孤立ページ(orphan page)と呼ぶ。

これは他人事ではない。うちで実際に起きた。8月に入って、サイトに記事を三本追加した。ファイルは正しい場所に置いた。ところが、読み物の一覧ページにも、sitemap.xml にも、llms.txt の目次にも、その三本を足していなかった。社内の点検で8月8日に分かった。

うっかりというより、手順の穴だった。記事を書く担当の仕事は「記事を置くところまで」と定義してあり、置いたあとに道を通す工程が、誰の仕事にもなっていなかった。うちはこの工程をAIに任せているので、書いていないことは実行されない。もっとも、人がやっていても同じことは起きたと思う。ページを作る作業と、道を通す作業は、頭の中では地続きなのに、手順書の上では簡単に切り離れる。

直し方そのものは単純で、四か所を見れば済む。

一つ目。人が辿れる道を作る。一覧ページ、関連記事、メニューのどれかから、新しいページへリンクを張る。機械はリンクを辿って歩く。人が辿り着けない場所は、機械も辿り着けないと考えてよい。

二つ目。sitemap.xml に住所を足す。<url> と <loc> に、そのページのURLを一行。lastmod に更新日を入れておく。sitemap.xml の在り処は、robots.txt の末尾に Sitemap: の行で書いておく。

三つ目。llms.txt を置いているなら、そこにも足す。読む側の対応はまちまちなので効き目は限られるが、書いておいて損のある作業ではない(この話は別の記事に書いた)。

四つ目。自分で塞いでいないかを確かめる。robots.txt の Disallow に引っかかっていないか。ページに noindex が残っていないか。canonical が別のページを指したままになっていないか。この三つは、既存ページを複製して作ったページで起きやすい。前のページの設定が、そのまま残る。

一覧・関連ページ新しいページへのリンクを張る。人が辿れない場所は機械も辿れない
sitemap.xmlURLと更新日を追記。robots.txt に Sitemap: の行があるか併せて確認
llms.txt置いているなら目次に追記。効き目は読む側次第
塞ぎの確認robots.txt の Disallow、noindex、canonical の指し先

そのうえで、Google Search Console のURL検査からインデックス登録をリクエストしておく。一週間か二週間ほど置いて、site: 検索で載ったかどうかを見る。

一度直すより、手順に組み込むほうが確実である。うちでは、ページを作る仕事を「置く・繋ぐ・知らせる」の三つで一組と決め直した。置いただけでは完了にしない。繋いだかどうかを、報告に書かせる。数分の作業だが、書かせないと落ちる。

ただし、これで全部が片づくわけではない。

まず、繋いだからといって、いつ拾われるかは分からない。Googleは、クロールやインデックス登録がいつ行われるか、そもそも行われるかどうかを予測も保証もできないと明記している。サイトマップは見つけてもらうための手がかりであって、掲載の約束ではない。

次に、孤立を直すことと、AIの回答に自社が出ることは、別の話である。これは出発点を作る作業にすぎない。道が通ったあと、その中身が引用に値するかどうかは、また別の問いになる。実際、道が通っていても、他所と同じことしか書いていないページは拾われないまま残る。

反映の速さにも差がある。私たちが7月に測った例では、旧ページを整理した変更がChatGPT側の回答に現れたあとも、Gemini側の回答は元のままだった(この件は別の記事に詳しく書いた)。一つのAIで直っても、全部で直るとは限らない。

新しいページを作ったら、その日のうちに一度だけ確かめてみてほしい。自社サイトのトップから、リンクだけを辿って、そのページまで行けるか。行けないなら、まだ誰にも見えていない。図面の上にしか無い道と同じで、直すのは、たいてい数分で済む。

凪WORKS/AI来客観測。出典:Google 検索セントラル「よくある質問: Google 検索のクロールとインデックス登録」「クロール・インデックス登録リクエスト」。本文の記述は作成時点のもので、特定の表示順位・推薦・来客数の増加を約束するものではありません。

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